Googleアナリティクス4(無料版)とGoogleアナリティクス360(有料版)の違いを解説|機能や仕様

Googleアナリティクス無料有料

Googleアナリティクスに有料版があるって知ったのだけど具体的にどういうことができるようになるの?あと、いくらぐらいで使えるの?

現在Googleアナリティクス4(GA4)を使われている方は多いと思います。

普段無料で使われている方が大半だと思いますが、

実は『Googleアナリティクス360』という名前の有料版が存在します。

この記事ではGoogleアナリティクス有料版について以下の疑問を抱えている方へ、解説していきます!

この記事で解決するお悩み
  • Googleアナリティクスの有料版とは
  • 無料版と有料版の機能の違い
  • どんな人が有料版の対象か
  • 有料版の利用金額


Googleアナリティクス(GA4)の有料版とは?

Googleアナリティクス(GA4)の無料版と有料版の違いと比較

Googleアナリティクスの有料版とは『Googleアナリティクス360』というサービス名で、

Googleマーケティングプラットフォーム360という大企業向けのサービスの中の一つです。

有料版はGoogleアナリティクス4(GA4)よりも高度な分析や、権限管理の幅広さ、充実したサポート体制などが特徴です。


Googleマーケティングプラットフォーム360はGoogleが提供する複数の大規模マーケティングが使えるようになるパッケージで無料と有料で使えるツールは以下となります。

無料のGoogleツール有料|Googleマーケティングプラットフォーム360
・Googleアナリティクス
・Googleタグマネージャー
・Googleオプティマイズ
・Looker Studio
(旧Googleデータポータル)
・Googleサーチコンソール
・Google広告
Googleアナリティクス360
・Googleタグマネージャー360
・Googleオプティマイズ360
・Googleキャンペーンマネージャー360
・Googleディスプレイ&ビデオ360
・検索広告360
・Googleサーベイ360(2022/11終了)

Googleアナリティクスの無料版と有料版の主な機能の違い

サブプロパティの設定

UAを使っていてビュー設定を「開発用」「本番用」「代理店共有用」などで複数構築した経験がある方は、無料版のGoogleアナリティクス4(GA4)を使って困惑する人がいるかもしれません。

私もクロスドメイン用とそれぞれのビューなどを作ったりしていたので、Googleアナリティクス4になって困りました。有料版になることでプロパティをサブプロパティに分けられる機能が追加されるので、UAと似たプロパティ設定が可能になります。

データ更新速度とサポート対応速度

トラフィックの強度によって異なりますが、Google アナリティクス4の無料版のデータ更新期間は 12 時間から 48 時間です。一方で有料のGoogle アナリティクス 360 のほとんどのレポートでは 10 分から 1 時間まで短縮されます。また無料版ではサポート自体ないですが、有料版になるとチャットなどでサポート保証を受けることができます。またこれらは規約で保障されているので、安心して利用することができます。

参照:Google Marketing Platform>GA 360 Service Level Agreements

カスタムディメンションとカスタム指標の登録数

リマーケティング広告やメールでの広告配信をする場合、特定の人をセグメントとしたカスタムディメンション(オーディエンス設定)が必要です。また複数条件のある特定の行動に対して分析をしていくためにはカスタム指標が必要です。

Google アナリティクス4では、各20個のカスタムディメンションとカスタム指標しか設定できません。一方でGoogle アナリティクス 360 では、各200 個のカカスタムディメンションとカスタム指標を設定できます 

プロパティごとの1日あたりのヒット数

1 日あたり 50,000 を超える Web サイト アクセスがあり、プロパティがあたり 1 か月 1,000 万ヒットするサイト。Google アナリティクス 360 のヒット制限も標準バージョンよりも高く、標準バージョンの 1,000 万ヒットと比較して、1 か月あたり約 10 億ヒット (追加料金でそれ以上も可能) です。項目ごとの詳しい数値は本記事後半で比較します。

参照:Googleディベロッパーツール>Google アナリティクスのデータ収集上限

アトリビューション モデル エクスプローラ

データドリブンを分析と視覚化できるレポートで、主にトラフィックの効率性の解析を目的にしています。モデルエクスプローラは、各チャネルのコンバージョンに至るまでの各経路内ポジションについて、加重平均による価値配分を示しますことができます。

画像引用:アナリティクスヘルプ>データドリブン アトリビューション モデル エクスプローラ

私自身も無料アカウントでトラフィック分析をするときは、探索を使って各種情報をエクスポートしてからグラフにするので結構な手間がかかりますが、有料だとレポートに即時反映されております。アトリビューション モデル エクスプローラでは 1 週間に 1 回しか再構築できず、過去 90 日間のデータのみが考慮されるので注意してください。

統合レポートの利用

アナリティクスの複数のプロパティからデータを集約して、1 つのレポートでまとめてデータを確認できます。無料版では利用できない機能としては「ユーザーの重複排除」「セッションの結合」「カスタム ディメンションと指標の継承」などがあります。

参照:アナリティクスヘルプ>統合レポートについて

探索レポート時の非サンプリングデータの収集

無料版のGoogleアナリティクス4では探索レポートの時に設定した(設定されている)データ以外の使用はできません。実際にレポート作成時に「設定してなかった、、」と困った方もいるのではないでしょうか。有料版の360版GA4では、サンプリングが行われてないデータを確認することができます。

※非サンプリングデータは読み取り専用となり、編集はできませんのでご注意ください。

BigQueryにデータをエクスポートし自社データとの連携

BigQueryとは、Googleが提供する数ペタバイトというビッグデータでも、超高速で処理できるクラウドデータウェアハウスのことです。またデータ分析やPythonとAPIの連携なども可能です。

たとえば自社CRM(顧客管理システム)とGoogleアナリティクス360のデータを連携すれば、さらに細かいユーザーの動きを可視化することやカスタマージャーニーを可視化することができるようになります。

Googleマーケティングプラットフォームとの連携

無料版ではGoogle Search Adsと連携できますが、Googleアナリティクス360ではほかの多くのサービスと連携できます。多くの広告配信面に広告出稿できYouTubeにもアクセスできる広告配信ツール「Googleディスプレイ&ビデオ360」、ディスプレイ広告や検索連動型広告、ソーシャル広告などを一括管理できる「Google検索広告360」などとの連携可能です。レポート連携やデータ蓄積による広告配信を行うことで、より統合的に施策を運用できます。

無料版と有料版の違いを数値で比較する

機能を含めて数値で比較すると以下のようになります。

基本的なスペックの比較

無料|Google アナリティクス 4有料| Googleアナリティクス360
アカウント100100
プロパティ2,0002,000
データストリーム50
・ウェブストリーム20
・アプリストリーム30
50
・ウェブストリーム20
・アプリストリーム30
イベント パラメータイベントごとに25イベントごとに 100
コンバージョン3050
カスタム ディメンション100400
探索プロパティごとに 500プロパティごとに 1000
プロパティのヒット数制限 1,000 万ヒット/月10 億ヒット/月
サンプリングされていない探索利用不可最大 500億/日イベントの非サンプリング結果
API クォータ 25,000トークン/日 250,000 トークン/日
データ保持最長14カ月
※選択肢2/14カ月
最長50ヶ月
※選択肢2/14/26/38/50ヶ月
BigQuery エクスポート100 万イベント/日数十億のイベント/日
公式サポート不可利用可能

Google Analytics Data API利用しているの方の比較

Google Analytics Data APIでの比較になります。主に429 [429 Too Many Requests]、 500 [500 Internal Server Error]または 503[503 Service Unavailable]のエラーが出る方は特に見ていただいた方が良いです。エラーの発生原因はプロパティあたりの同時リクエスト数や、アプリケーションが同一プロパティへのアクセス中に発生させるエラーの数が多すぎることが原因です。有料版にすることでトークン数が増えるので同時作業人数を増やすことができます。

I引用 Google Analytics Data API

割り当て名標準プロパティの上限アナリティクス 360 プロパティの上限
プロパティごとの 1 日あたりのコアトークン25,000250,000
プロパティごとのコアトークン(1 時間あたり)5,00050,000
1 プロジェクト、1 時間、1 プロジェクトあたりのコアトークン1,25012,500 件
プロパティあたりのコア同時リクエスト数1050
1 プロジェクト、1 時間、プロパティあたりのコアサーバー エラー数1050
プロパティごとの 1 日あたりのリアルタイム トークン数25,000250,000
プロパティごとの 1 時間あたりのリアルタイム トークン5,00050,000
1 プロジェクト、1 時間、1 プロパティあたりのリアルタイム トークン1,25012,500 件
プロパティあたりの同時同時リクエスト数1050
1 プロジェクト、1 時間、1 プロパティあたりの Realtime Server エラー数1050
プロパティごとの 1 日あたりの目標到達プロセスのトークン25,000250,000
プロパティごとの 1 時間あたりの目標到達プロセス トークン5,00050,000
プロパティごとの時間ごと、プロパティごとの目標到達プロセスのトークン1,25012,500 件
プロパティあたりの目標到達プロセスの同時リクエスト数1050
1 プロジェクト、1 時間、1 プロパティあたりの目標到達プロセス サーバーエラー数1050
Google Analytics Data API (GA4)>割り当て

有料版Googleアナリティクス360(Googleマーケティングプラットフォーム360)の価格

公式的に出ている数字ではないですが、約130万/年ぐらいは発生します。

また以下のような条件で変わってきますのでご注意ください。

 1,会社の所在国

 2,月間ヒット数

 3,代理店経由か直接購入か

 4,どこまでのツールを使うか

興味がある方はこちらからGoogleへ問い合わせされるのが良いかと思います。

まとめ|有料版Googleアナリティクス360は高度な分析をするためのツール

有料版のGoogleアナリティクス360は無料版と比べて、

 ・データ保持量や処理速度

 ・対応スピード

 ・高度な分析表示

が使えるツールです。

特に力を発揮するのが「多額のWEB広告を使ったマーケティング」「CRMなど外部システムとの連携をすることによる顧客行動の可視化」です。

費用対効果の面で見ると事業ポートフォリオが広く、複数のサイトを管理している大規模な企業が対象です。


有料版はそれだけ高機能ですが、無料版でも十分な分析が可能です!

本サイトでは無料版のGoogleアナリティクス4を使った分析手法をメインに紹介していきますので、

気になったかたは是非ブックマークをお願いします。